古くから憧れのエリアは今も健在。参道を中心に広がる閑静な町「覚王山」

エリア情報

昔ながらの落ち着いた雰囲気と若々しい活気の両方を併せ持つ覚王山は、名古屋の数々のエリアランキングで毎年上位にランクインする人気の高いエリアです。
住所としては千種区山門町や末盛通を中心に広がる一帯を指し、名古屋を代表する高級住宅地として古くから財界人をはじめ多くの人から愛されています。

古くから憧れのエリアは今も健在。参道を中心に広がる閑静な町「覚王山」

新旧がほどよくミックスされた暮らしやすい町


▲日泰寺へ通じる参道。道沿いには様々なジャンルの店が立ち並ぶ。

地下鉄「覚王山」駅から北へ続く参道の突き当りに構えるのが覚王山日泰寺です。このエリアのランドマークとして存在しており、まるで町全体を見守ってくれているようです。

覚王山の歴史は1904年までさかのぼります。シャム国(現在のタイ)から寄贈された仏舎利を安置するために日泰寺が創建され、その山号にちなんで覚王山と呼ばれるようになったそうです。
日泰寺へ続く参道には商店街が広がり、創業100年を超える食堂やだんご屋、果物店などの老舗から、フレンチレストラン、パティスリー、雑貨店などの新旧様々なお店が軒を連ねています。

また、春、夏、秋と年3回行われる覚王山祭りは、アーティスティックかつノスタルジックな雰囲気が人気で、毎回多くの人で賑わっています。


▲参道から一本入るととても静かな街並みが広がる。塀を持つ古くからの住居も多い。

覚王山を温かく見守る、名所・日泰寺


▲日泰寺の山門。敷地内には愛知県文化財など貴重な建築物も多い。

タイ国王から贈られたお釈迦様の御真骨が眠る日本唯一のお寺である日泰寺は、日本とタイの友好の象徴としても知られています。日本仏教徒全体の寺院でもあり、どの宗派にも属していない単立寺院です。多くの人が眠る墓所には名家のものも多く、寺の格を感じさせられます。
毎月21日には縁日が行われ、参道も歩行者天国になり多くの人で賑わっています。

財界人の別荘地だった当時の姿が現存する揚輝荘


▲揚輝荘・南園にある聴松閣(ちょうしょうかく)は山荘風の外観の迎賓館。

揚輝荘は、名古屋を代表する百貨店・松坂屋の初代社長の別荘として、大正から昭和初期にかけて日泰寺に隣接する広大な森を開拓して築かれました。当時は、他にもこの辺りに財界人の別荘が建てられ町として発展。この地が、令和の現在でも名古屋有数の高級住宅地として知られるのは、当時の名残だと考えられます。


古き良きものを大切にしつつ、新しいものも容易に受け入れるそんな懐の深さが感じられる覚王山。
今回は、その歴史や町の雰囲気をご紹介しました。
次回は、覚王山の顔になりつつあるあの人気店をご紹介します。